告別2

今日はあなたの死後の手続きのため萩まで出かけてきました。

実を言うと萩は観光地として結構人気がある場所だけど、私にはいい思い出がありません。萩から益田方面へ向かうは国道191号線は海と山とトンネルが交代しながら次々と現れてきます。海は山陽の海が水色で明るく澄んでいるのとは対照的に真夏でも暗く深くて波が荒く人を拒否しているように見えます。

人が一人いなくなるというのは大変なことで死んだからといってそれだけで社会からその存在が消えるわけではありません。もっと早く手続きをしたかったのだけど手続きに市役所の方が立ち会うと言うことで今日になりました。

あなたが入居していた施設はいつも以上に老人臭が充満していて吐きそうになりました。手続きの時に係の方から聞いたあなたの言ったという何気ない言葉が心に突き刺さって書類に署名する手が震えて字がうまく書けませんでした。

あなたと娘である私の妻には血の繋がりはなくて相続人ではないのだけど葬儀費用は私が出しました。手術のための転院手続きや付添も療養中の介護その後の手術や施設入所手続きもやりました。

あなたの借金も肩代わりもしましたね。面倒な事も全部引き受けたのだけど、あなたには最後まで裏切りられたような気がします。

相続人への連絡のため役所で謄本を取ると今まで知らなかったことがいっぱい出てきて驚いたのだけど、だからと言って今さらどうしようもなくて、いけないのはあなたではなくてその親や親戚なのだけど、言えることは身ぎれいにしておくことが大事ということだけですね。

その後お寺へ行って永代供養の手続きをしました。お金のことしか言わない住職にはとてもとても幻滅しました。あなた方の人生もいつどうなるかもわからないとまで言われるとなんなんだと悲しさが襲ってきました。

そんなこんなで気はすすまなかったのだけど、このお寺で永眠することがあなたの最後の望みだったので笑顔で我慢しました。

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